近隣の山々を仕事場にしている山人

 「山怪」とは、山の怪異のこと。狐や狸たぬきに化かされた話、神隠し、臨死体験、人魂ひとだまや狐火、大蛇の目撃談などが『山怪』には53話、続編の『山怪 弐』では78話にまとめられている。副題は「山人が語る不思議な話」で、猟師や林業関係者、民宿経営者、修験者など、山に暮らす人々から取材した。多彩な怪異譚(たん)が集められていることから、「現代版遠野物語」とも呼ばれる。
夢に現れた「見知らぬ男女2人」

 http://www.nyan-wan.com/users/view/193 http://www.rokyu.net/user_information1-56819.htmlぞっとするような「怖い」体験談もある。たとえば、秋田県仙北市桧木内(ひのきない)で猟をする武藤誠さんから聞いた次のような話。

 武藤さんは、近隣の山々を仕事場にしている山人。霊的なモノはまったく信じない人だが、一つだけ理解できないことがあったという。

 25年ほど前のこと。当時働いていた林業関係の会社に4歳年下の後輩がいた。ある朝、仕事の準備をしていると、その後輩が尋ねてきた。

http://paris.jimomo.jp/user/public.html?id=14989 http://gamers.mysns.jp/p/bsdfsdfa 「武藤さんは夢のお告げとか正夢なんて信じますか?」

 武藤さんは相手にしなかったが、同じような質問を何度もしてくるので武藤さんも奇異に感じ、「お前何があったんだ? 夢がどうしたんだよ」と尋ねてみた。